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メッセージ

日本自動車殿堂に望む 野田 毅氏

 私はかつて建設大臣、国務大臣・経済企画庁長官、自治大臣・国家公安委員長などの役職を歴任し国政を担当してきた。現在、自由民主党・特別委員会、政務調査会などの多くの役職を兼任しているが、その中でも政務調査会・石油等資源・エネルギー調査会会長として、最も重視しているものの一つにエネルギーの問題がある。

 現在、中東における紛争、中国での石油消費の増加、政略的要因などが重なって石油価格の高騰をみている。いずれにしても石油資源は有限である、生産可能なエネルギー源に頼るには、製造技術や生産コスト、インフラの面などで解決すべき問題を未だに多く抱えていることもまた事実である。当分は自動車のエネルギーは化石燃料に頼らざるを得ない。

 日本の自動車産業が世界に向けて誇れる技術の一つが、環境保全、省エネルギーの技術である。これまでも日本の自動車は、低燃費の面で高い実績を掲げてきた。世界の自動車産業に対して、この面で日本が優位を保ち、さらには貢献でき得るとすれば、その技術的優位性を保ち続け、常に成果を挙げ続けていくことが重要である。

 日本自動車殿堂の活動の目的は、若者の技術に対する興味と関心を啓発し、技術的向上心を促進させる啓蒙運動にあるという。いうまでも無く日本の発展は、今後ともに他に類のない高度の技術力を保持すること無くては果たし得ない。技術への関心と意欲を高め使命感にまで高揚させたいという、その熱意に対して私は応援を決意した次第である。
(2004年『JAHFA No.4』収録)

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