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メッセージ

「日本自動車殿堂」の事業活動に寄せて 戸田 昌男氏

「日本自動車殿堂」の活動2年目を迎えるにあたり、関係者のご尽力に心より敬意を表します。「優れた自動車の産業、学術、文化などに情熱を傾けた人々と、その偉業を永く後世に伝承してゆく」とする活動主旨には、私も自動車業界に携わる人間として深い感銘を抱いております。

 私どもスズキは、1920年に織機メーカーとして創立致しましたが、その後、二輪車や四輪車に進出していく過程において、クルマを取り巻く環境やユーザーニーズは大きく変化してまいりました。その変化に対応すべく、私どもは一貫して「お客様の立場に立った価値ある製品づくり」を基本に商品開発へ取り組み、その姿勢は国産初のFF軽自動車「スズライト」から、「ワゴンR」や「エスクード」といった個性的な商品に至るまで脈々と受け継がれております。

 昨今、地球環境を守るため、スモールカーへの需要や期待が世界レベルで高まっており、これまで以上に暮らしに役立ち、暮らしを豊かにするスモールカーが必要とされるでしょう。また、こうした時代であればこそ、私どもは若い感性と高い知性、優れた技術により、常に新しいことや難しいことにチャレンジし、「価値ある製品」、「価値あるスモールカー」作りに励んでまいりたいと考えております。

 しかし、そうした私どもの企業活動も、世界有数の技術立国である日本の土壌の上にこそ成り立っております。その意味において「日本自動車殿堂」の活動は、次の世代を支える若い技術者に「モノ作り」の大切さと熱意を伝える、大変重要な役割を担うものと理解しております。「日本自動車殿堂」が今後益々発展され、日本の自動車産業における新たな「価値の創造」に寄与されることを期待しております。
(2002年『JAHFA No.2』収録)

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