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メッセージ

これから広がる博物館の展示領域 大橋 康氏

 日本自動車殿堂の活動は、日本における自動車産業、学術・文化などの発展に寄与し、豊かな自動車社会の構築に貢献された人々の偉業を讃え、永く後世に伝承していくことにあると聞いております。

 今回、かねてから申し入れを受けていました日本自動車殿堂の展示を、熊本博物館に設置いただきますことに大きな喜びを感じますとともに、深く感謝申し上げます。

 熊本博物館は、「子どもの夢を育み、市民に親しまれ魅力のある開かれた博物館づくり」を目標に掲げて、職員一同日々鋭意努力しています。当博物館におきまして、日本自動車殿堂に選出されました方々の写真や功績を展示できますことは、熊木の青少年にも大きな夢を抱かせ、将来への励みになるものと確信いたしております。

 ところで、当博物館は、総合博物館として天下の三大名城、熊本城の三の丸に設置され、動物、地質、理工、植物、天文、歴史、民俗、考古の分野に八名の学芸員のもと、展示、調査と研究さらに教育普及等を行なっています。

 ここに、すばらしい日本自動車殿堂の展示で、人の業績を知らしめる要素が加わり、これまでの物や事跡の展示物が中心でありました中に、「人」の要素を加えたことで、「心」を伝えることができて博物館の果たすべき役割が広がることになります。

 来館者に対して、日本自動車殿堂の展示は、人智の豊かさを深く学ばせ、それぞれの人生の方途を探していただくことが倍増できるものでありますとともに、さらなる文化性を高められることに、大きな期待を抱いているところであります。
(2004年『JAHFA No.4』収録)

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