次世代への日本自動車殿堂の使命 梁瀬 次郎氏
第3回日本自動車殿堂表彰式典の開催を心からお祝い申し上げます。
そして、このたび栄えある自動車殿堂人りを果たされました皆様には誠におめでたく、心よりお喜び申し上げます。
現在、日本の自動車産業は、卓越した技術や生産システムを基に欧米先進メーカーと肩を並べるまでに発展して参りました。
そして、今後も自動車を中心とした社会生活は、将来に向かってゆるぎない発展を約束されています。
特に、環境問題が叫ばれる昨今、ハイブリッド車や燃料電池車などの先進技術を導入し、引続き、より環境に優しい利便性のある自動車が活用され、これからも日本の産業の持続的発展に寄与するものと確信致します。
しかし、今日の自動車産業の繁栄は、この豊かな自動車社会を築いた各方面の先駆者の日夜たゆまぬ努力と苦労があってのことを忘れてはなりません。
これを考えますと、日本自動車殿堂の創設趣旨は正に日本の自動車産業や学術、あるいは文化の発展に寄与した人々の名を後世に伝承していくことにより、日本の将来を担う青少年達に夢と希望、そして大いなる目標と創造性を育むことにあります。
今後とも日本自動車殿堂の趣旨が広く浸透し、ますます社会の発展に寄与されんことを心より期待致しております。
(2003年『JAHFA No.3』収録)